登場人物
吾羅太(あらた)・・・18歳 男
市子(いちこ)・・・18歳 女
;;□背景:タマセ川分流ゲート
タマセ川の分水路にある、分流ゲートから水面を見下ろす。
そこから視線をずっと先へ伸ばすと、上流には寂れた村が静寂に包まれながら眠っていた。
さらにその果ての果て、下流のずっと向こうには大きな町があり、そこはまだ明かりが灯っている。
【吾羅太】
「市子もついにあそこへ行く日が来たのか……」
村の掟は絶対だ。
どうしてか俺は真夜中になっても眠れずにいた。
瞼の裏で市子と過ごした日々を思い出すと胸が苦しいからだろう。
だが、夜風を浴びても落ち着くどころか余計に寂しくなるだけだった。
【吾羅太】
「結局、俺にはどうすることもできないってか……?」
;;■イベントCG:01(キスシーン)
俺は家に戻り、布団の中に潜り込んだ。
なぜか目の前には市子の顔。
薄暗くてはっきりと見て取れないが、陶器のような肌が薄紅色に染まっていた。
【吾羅太】
「どうしてここに?」
【市子】
「それより、吾羅太……。手が……」
釈然としない市子。
視線を己の手に移すとその原因が分かった。
【吾羅太】
「わ、わりぃ!」
知らぬ間に吾羅太の胸に触れていた右手を慌てて引き戻す。
【市子】
「……………………」
市子は漆黒の制服を脱ぎ、純白のブラウス一枚になっていた。
その姿が何とも色っぽくて、俺は言葉を失ってしまう。
これ、どういう状況……?
【市子】
「……あのね、私たち、今日でお別れでしょ? それでね……」
目と鼻の先で市子の吐息を感じる。
【市子】
「私の……、私の初めては……吾羅太にもらって欲しくて」
【吾羅太】
「初めて?」
【市子】
「葉月に相談したら……布団に忍び込んで……や、やっちゃうしかないって……」
【吾羅太】
「やっちゃうって……」
それはつまり、あれですか?
と言うか、葉月に相談するなよ……。
【市子】
「……だから、私の処女を奪って欲しいの……っ」
市子はそう言い切ると、瞼をぎゅっと閉じて唇をすぼめる。
紅潮する頬が林檎のように赤くなる。
……この仕草を見て、欲情を抑えられる奴がいたら俺は尊敬したい。
布団の中で俺は市子の肩を抱き寄せた。
【市子】
「ん……っ」
市子は身体をビクっと震わせたが、瞼は閉ざしたまま身を委ねる。
俺達は、お互いの温もりを感じながらキスをした。
【市子】
「ちゅ……ん……」
短い口づけを交わした後、市子と目が合う。
少し緊張が解れたのか、ぎこちなく笑みを浮かべた。
言葉を交わさずとも望むものは同じだ。
甘い吐息と共に市子の方から唇を押しつけてくる。
【市子】
「んむ……ちゅ……はぁ、ぢゅっ……」
さっきよりも長く接し合い、鼻息も荒くなってしまう。
次第に理性が失われていき、ゆっくりと肉欲の深みへ沈んでいくのが分かる。
【市子】
「ふぅ、ん……じゅぷ……はぁ……」
口腔内に唾液が溢れ出しても、欲望の続く限りキスをやめない。
【市子】
「…はむ…ちゅうっ…れろ…えろ…えろ…んん…」
やがて俺達は吐き出した欲望を飲み込むようにお互いの舌を絡め合う。
それと同時に市子はもっと俺を感じ取ろうと、全身を密着させてきた。
上昇する体温で太ももから胸まで汗をかき市子の身体を滑らせる。
【市子】
「……ちゅうう、ん……吾羅太、好き。えろ、れろ……んぁあ……」
二人分の唾液がグチャグチャに混じり合い、粘ついた口の中を舌が這う。
何度も貪るようにその淫媚な体液を飲み込むと、快楽が高まり、キスだけではもう抑えきれなくなていく。
【市子】
「はぁ……ねえ、吾羅太……欲しいっ。早く……入れて」
既にとろけきった媚態を晒す市子。
ひたすら足を絡めながら、一途に求めてやまない。
【市子】
「なんだか、頭がボーっとして……このままじゃおかしくなっちゃう……」
市子は俺の太股に股間を擦り付け切ない想いを満たそうとする。
(市子、めちゃくちゃエロいな……)
だけど、本当にこのまま事を終えていいのだろうか……?
俺はいつもどこかで、市子に罪悪感を抱えていた。
【市子】
「ねえ……吾羅太、大丈夫?」
潤んだ目をする市子。
瑠璃色の瞳はいつも無垢な光を称えている。
だけど、俺にはその目が怖かった。
そうだ……。
市子と向き合ってやっと分かった。
俺達は似た者同士なんだ。
出会った時からずっと、俺は市子に自分の罪を重ねていたんだ。
【市子】
「怖がらないで。私達、もうこれで最後だから、せめて良い思い出を残して……」
市子は俺が吐いた嘘を一つ一つ溶かしていくように、強く抱きしめてくれた。
;;■イベントCG:02(前戯シーン)
【吾羅太】
「分かった。俺が最初に市子の全てを奪ってやる」
【市子】
「うん……」
俺はブラウスの下から市子の秘唇をまさぐる。
【市子】
「あん……っ。そんないきなりっ……!」
程良い肉付きの恥丘は、ショーツ越しでも粘膜液で糸を引いていた。
きっと淫らに火照った肉裂でショーツの中は蒸れているだろう。
【吾羅太】
「もうこんなに濡らしてるなんて、市子はエッチだな。でももっとエッチになっていいんだぞ?」
【市子】
「そんなことっ……くふぅ、ん……はぁ……。言わないでっ」
言葉では否定するも、市子は両手を突き出して一つになることを欲していた。
市子が着ているブラウスのボタンを上から一つづつ外してやる。
それを見て市子も俺のシャツのボタンを外していった。
;;■イベントCG:02(前戯シーン差分・下着)
【市子】
「ど、どうかな、私の身体……。明日町に行くから清めて来たんだけど」
俺は思わずゴクリと唾を飲んでしまう。
恥ずかしそうに仰向けになる市子は本当に綺麗だった。
野暮な言葉で濁すのが惜しいほどに、俺はただ無言で見とれていた。
精緻な工芸品のように均整の取れた身体は、絹のような素肌で覆われていた。
【市子】
「すごく綺麗だよ」
市子の身体を見る人達は皆感嘆の言葉を漏らすだろう。
確かにこれならじっと眺めているだけで満足できそうだ……。
【市子】
「ありがとう、吾羅太……」
だが、俺は本能に従うまま市子を愛撫する。
腰から脇へ指先でそっと撫でると、市子は妖艶に身体をくねらせた。
【市子】
「きゃん……! くすぐったい……いきなり触っちゃだめ……」
そのままその手で市子の胸を包む。
【市子】
「あふぅ……ん。そこ……もっと強くして……」
;;■イベントCG:02(前戯シーン差分・下着ずらした状態)
要求に応じるようにブラジャーをずらして、乳肉を直接下から揉む。
身をよじらせる市子の両足、その隙間へもう一方の手を差し込んだ。
【市子】「そこっ、一緒に触っちゃだめぇ……。はぁ……気持ちいいのぉ……!」
ショーツをずらし、大淫唇へ直に指を擦り込ませる。
【市子】
「いやぁんっ! ふぅ……はぁ、吾羅太の意地悪ぅ、もっと気持ちよくさせて……」
呼吸を乱し、市子は声を震わせる。
俺は小淫唇へ指を潜り込ませ、市子の淫核に触れた。
【市子】
「ひゃぁあん! そっこぉ……! あふぅ……く、ひぃぃぃいん……!」
淫液が指にまとい付いていやらしい音をグチョグチョと鳴らす。
【市子】
「お願い……! キスして……。はぁあ、あ。あん……っ」
市子は舌を伸ばして、再び唇をせがむ。
犬のように吐息を漏らしながら淫媚な痴態を惜しげもなく晒した。
【市子】
「ぬちゅ……ちゅぶ、あむ……ぢゅぱ、はあ……っんんん!」
寂しそうに振る舌を唇でくわえてやると、市子の舌は一生懸命に口の中でもがく。
【市子】「はっ、あ、あん……あふっ。んちゅん……むちゅ……ん……はぁ……!」
市子は口元が涎でベチョベチョになろうとも、不器用に舌を差し出し続けた。
その健気さが愛おしくて、涎を舐め取りながらディープキスをする。
【市子】
「ふぁ……ん……ちゅ……ぢゅぽじゅぱ、んっ……! ぶちゅちゅっ……ちゃっ……!」
胸と膣への愛撫が一層激しくなると、市子は呼吸をあらげた。
薄ピンクの乳首をギュッと指で潰してやると、喘ぎ声が1オクターブあがる。
【市子】
「くひぃぃぃいいん! あ、はあ、ん……つよすぎるぅぅううっ……!!」
悶える身体は時折ビクンビクンと引き締まり、絶頂へのカウントダウンを告げた。
【市子】「あっあっあっ! はっ、はぅ……っひゃん! ん、あっ、ひぃいん!!」
蜜壷からはダラダラと愛液が溢れ出し、双乳を小刻みに震えさせる市子。
【市子】
「ふぁ、あぁ、あ、んく……なんかき、てるっ、んぁ! だめぇ、だめだめっ……い、いっちゃう……!!」
【市子】
「いく、いく……いくぅ! いく、いく……いくぅううう!!」
【市子】
「っくぅぅぅぅぅぅううううううんっ!!!!!!!」
絶叫と共に市子の秘壷から飛沫が吹き出した。
【市子】
「んはぁぁぁああああ……!!」
蜜液が噴水のようにほとばしり、クリトリスは最大まで膨張する。
【市子】
「はぁ……はっ、はぁ…………んくっ……!! んふっ、ふぁあ……くぁ、あぁん!」
絶頂の余韻に浸りながら、市子の視線は俺の瞳から離れなかった。
;;■イベントCG:03(セックスシーン・正常位)
【市子】
「ねえ……お願い。もうここがずっと、欲しがってるの……」
市子は自分の秘壷を見せつけるように股を広げた。
びしょ濡れになった市子の下着は脱がし、俺も身に纏う服を全て脱いでいる。
【市子】
「入れて……」
後は結合するだけ。
だが、心に残る思念の残痕が、欲望と愛との壁でせめぎ合っていた。
晴れて市子と一つになれるはずなのに、まだ顔も知らぬ両親への未練が打ち消せずにいた。
セックスをするということは、子供を作る行為と同じだ。
誰にも愛されずに育った俺にその権利があるのだろうか……?
【市子】
「いいよ……。私、吾羅太のこと好きだから……」
市子は俺の心の内を先読みしているかのように、俺の肩を優しく抱いた。
【市子】
「だから、お願い……。一つになりたいの」
その言葉で、俺は心から市子を信じることができた。
【吾羅太】
「ありがとう、市子……」
何もかも忘れた後、俺の口から発せられた言葉はそれだけだった。
【吾羅太】
「……それじゃ、痛いかもしれないけど、我慢しろよ?」
市子の柔襞にペニスをあてがう。
まるで先っぽが吸い付かれたみたいで、カリ首は嬉しそうに大きくなる。
【市子】
「うん……優しくしてね……?」
消え入りそうな声でつぶやく市子。
望み通りに、優しく挿入しようと腰をゆっくりと動かした。
【市子】
「んぁ……っはあぁ!」
少しずつ埋まっていく淫茎。
膣道を進むにつれ、襞との接触が強くなり摩擦を起こす。
【吾羅太】
「痛いか? もう少しで全部入るからな……」
あまりの気持ち良さにそのままぶち込んでしまいたい衝動を必死に抑えていると、何かが異物を拒む。
膣浅部にある処女膜が肉棒の侵入を遮っていた。
【市子】
「大丈夫……もっと奥まで、んくっあっ、はぁん……! 入れていいよ?」
【吾羅太】
「分かった…ちょっと痛いと思うけど、我慢しろよ」
一度ペニスを引き戻すと、エラ部分が細かな柔襞に引っかかり、繊細な刺激を与える。
【吾羅太】
「くっ……これ気持ちよすぎっ」
少し勢いをつけて再び膣内へ肉幹を押し込む。
【市子】
「んはぁあああっ! す、すごいの来てるぅ……ん!」
プチュプチュと鈴口が膜を裂いていくのが分かった。
快感が腰に走り、勢いで肉裂に腰を叩きつけてしまう。
【市子】
「ちょ……激しいよっ! んひぃ……! ひゃん、あ、あはぁ!」
強烈な圧迫でペニスの形に縮みあがる市子の柔穴。
【吾羅太】
「ごめん……! もう止められないっ……市子!!」
たまらず腰を左右に動かしてグリグリと市子の中を弄んでしまう。
もはや理性の糸は次々と切れてしまい、心も体も本能に支配されていく。
【市子】
「あ、はぁ……んぐぁ! ひ、はぁ……ふひぃ、あ、はあ……あ、あんっ……んふぅ!」
肉幹を引き戻そうと腰を上げると、市子も腰を持ち上げて離れようとしない。
市子の力に負けないように腰を押し返してやる。
【市子】
「くぁっ……んっ、はぁ! だめぇ……そんなに強くしないでぇ! 壊れちゃうぅ!」
ペニスでギチギチに広がる膣内が、その面積を狭めようと肉棒に襞を吸い付かせる。
愛液が潤滑油になり、腰のピストン運動はどんどん速くなってしまう。
【市子】
「ひゃぁん! しゅごいのっ! はっあ、くっひぃん! んふっはっ……! しゅごっすぎるのぉ!!」
もはや摩擦による快楽は臨界点ギリギリまで上り詰めていた。
市子の太股を支える手に力がこもり、指先が柔肉にめりこんでいく。
【市子】
「もっとぉ! もっと激しくしてぇ…… んはぁっ! もっと、もっともっと擦り上げてぇ!!」
痛悦が更なる喜びとなり、市子はだらしない喘ぎ声を上げてしまう。
淫茎でかき混ぜられた蜜壷は、我慢汁と媚粘膜が絡み合い、ズチュズチュと卑猥な音を立てた。
【市子】
「いやぁ……聞かないでぇ……! あっく! んふぁっ、ひっ、ひぁあ! あん、こんなのしゅごすぎぃ……!」
今すぐにでも達してしまいそうだが、お互いの限界まで必死に堪える。
【吾羅太】
「まだ、我慢できそうか?」
【市子】
「無理だよぉ……は、早くいかせてぇ……! あんっ! 切ないの、すっごく切ないの! もっと吾羅太を感じたいのぉ!!」
薄らと瞼を開く市子は酩酊した意識のせいで焦点がぼやけているようだ。
【吾羅太】
「ああ、ならもっと感じさせてやるぞ!」
俺達は見つめ合いながら、その瞬間を読み取り合う。
【市子】
「いいよ……!? 出していいっ……よ!? ひっ、ひぁ……ひゃんっ! わ、私の中に熱いのいっぱい出して!」
乱暴に膣の最奥まで肉槍をめり込ませると、悦楽の波が押し寄せる。
筋肉が小刻みに収斂を繰り返して、射精を促した。
【市子】
「もう、なんにも考えられなくなるくらいぃ、あっ……気持ち良くしてぇ! ふぁぁあ……そしたら私、もう吾羅太の物になれるから!」
【市子】
「はぁ、いいよ、出してぇ! いつでもいいよっ!? ほら……きゃひぃん……! ぎゅうって……締め付けるからっ!」
【市子】
「んふぅ、出して、出して……っ! 熱いの……全部吐き出して!! あんっあ、あっ、あ!!! 全部、ふぇえっ……全部、全部!」
【市子】
「ふぅん! わ、私も一緒にいくから……! い、いいよ!? 一杯出して! 出して! 出して!! は、あんっ!! 出してぇぇえ!!!」
【市子】
「いくのっ!? いくのぉっ!!? くひぃ、んぁあ!! はぁ、あっ! いっく……いくぅ、いくっ、いくっ、いくぅっ!!!」
;;;※特殊命令:画面明滅
【市子】
「ひぃぁぁぁぁぁぁぁあああああんん!!!!!!」
精液が市子の一番奥へ飛び散る。
【市子】
「んはぁ! くひっ、ひぁぁあん!!!」
射精する度に、これでもかと腰を叩きつけた。
【市子】
「たくさん出てるよぉ……! 熱いのたくさん……もっと出して……!! あはっ……全部出し切ってぇ!!!」
【吾羅太】
「うっ……市子、気持ちよすぎ……!」
蠕動する膣内で玉袋が空っぽになるまで精液を吐き出し続ける。
【市子】
「奥に当たってぇ……火傷しそうだよ……ひんっ!」
;;□背景:黒バック
最後の一滴まで搾り取られ萎縮した淫茎を膣から抜き出した。
市子の紅唇は名残惜しそうにジュルリと音を立てて糸を引いていた。
;;■イベントCG:04(セックス後)
【市子】
「すごいベトベトしてる……」
市子は膣前庭に流れ出した愛液を指で掬い取る。
白濁色の液体がキラキラと指先に付着した。
じっくり眺めた後、ペロリと舐める市子。
【市子】
「これが吾羅太の味……ちょっと苦いね」
【市子】
「えへっ。吾羅太も舐めてみる?」
ブイサインを作った市子が精液を得意気に見せつけてくる。
【吾羅太】
「いや、遠慮しとくよ」
自分が出したもの味なんて知りたくもない……。
【市子】
「ねえ、私との……そ、その……セックス、気持ちよかった?」
俺の胸にもたれ掛かる市子の鼓動が伝わってきた。
穏やかで規則正しい心臓のリズムが心地良い。
【市子】
「ねえ、どうなの……? 私は……気持ち良かったよ。ちょっと痛かったけど」
そう言って不器用に笑う市子は、俺を決心させるに十分な価値があった。
【吾羅太】
「ああ、こんな気持ちいいならまだまだやりたりないな」
【市子】
「残念。……今日には私たちお別れだよ」
我ながら女泣かせなことをしたと思う。
だったら、男として責任を取るのは当然だろう?
【吾羅太】
「俺が何とかしてみせるよ」
【市子】
「ほんと……? ほんとのほんと…!?」
【吾羅太】
「任せとけって」
;;※特殊命令:フェードバック(5秒)
;;□背景:黒バック
【市子】
「ねえ、一体どこに行くの?」
【吾羅太】
「内緒」
【市子】
「え~、教えてよ。もしかして駆け落ち!?」
【吾羅太】
「……まあ、そんなとこかな」
【市子】
「吾羅太、やるぅ~!」
【市子】
「でも……絶対見つかっちゃうよ…………」
;;※特殊命令:フェードイン(5秒)
;;■イベントCG:05(分流ゲート・手を繋ぐ亜羅太と市子の後ろ姿)
俺は市子を連れて、再び水流ゲートへやって来た。
ゲートの下では水底に巨大な大蛇がいるみたいに濁流が渦を作っている。
そこから発せられる轟音は、冷たくて、優しい。
均一に波打つ水はいつも心を安らげてくれた。
(神様、どうかお許しください)
あの時、市子はこの場所でたった一人で泣いていた。
【吾羅太】
「俺たちさ、ここで出会ったんだよな」
(もう俺にはこうする以外方法見当たらないんです)
【市子】
「懐かしいなぁ……」
俺達はあの町の灯を知らない、ずっと知らずに生きてきたんだ。
(どんな罰だって受けますから)
【吾羅太】
「市子、愛してるよ」
(だからどうか、市子だけは――)
俺は市子の手を握る。
市子も無言で俺の手を握り返す。
夜明けはもうそこまで近付いていた。
【市子】
「吾羅太?」
;;※特殊命令:文章自動スクロール、手を繋ぐ亜羅太と市子の後ろ姿だけ透過していく
俺は市子の手を引いて、そのままゲートの下へ墜ちた。
それが悪いことだなんて知っている。
だけど市子、俺達はバチが当たるまで遊ぼうよ。
市子……世界は面白かっただろう?
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